初めてでも安心!相続手続きの流れと注意点を徹底解説

初めての相続は、何をすれば良いのか分からず不安になるものです。この記事では、相続手続きの流れを分かりやすく解説し、注意点も合わせてご紹介します。この記事を読めば、相続手続きの全体像を把握し、安心して進めることができるでしょう。

1. 相続とは?

相続とは、亡くなった方(被相続人)の財産を、配偶者や子供などの親族(相続人)が引き継ぐことです。相続は、被相続人の死亡によって開始します。

法定相続人と法定相続分

法律で定められた相続人を「法定相続人」といい、誰がどのくらい相続するかは「法定相続分」として定められています。

  • 配偶者は常に相続人となります。
  • 子供、直系尊属(父母、祖父母など)、兄弟姉妹は、配偶者と順位に従って相続人になります。

相続手続き全体の流れ

相続手続きは、大きく分けて以下の流れで進みます。

  1. 相続の開始(死亡)
  2. 遺言書の確認
  3. 相続人の調査・確定
  4. 相続財産の調査・評価
  5. 遺産分割協議
  6. 相続手続きの実行(名義変更など)
  7. 相続税の申告・納付(必要な場合)

2. 相続開始から最初に行うべきこと

  • 死亡届の提出: 死亡後7日以内に市区町村役場に提出します。
  • 遺言書の確認: 遺言書の有無、種類(自筆証書遺言、公正証書遺言など)を確認します。自筆証書遺言の場合は、家庭裁判所で検認の手続きが必要です。
  • 相続人の調査・確定: 被相続人の戸籍謄本などを取得し、法定相続人を確定します。

3. 相続財産の調査と評価

  • 財産目録の作成: 不動産、預貯金、株式、有価証券、自動車、貴金属など、被相続人の財産をリストアップします。
  • 財産の評価: 各財産の評価額を算出します。不動産は固定資産評価額や路線価などを参考に、預貯金は残高証明書などで確認します。
  • 債務の調査: 借金、未払い金などの債務も相続の対象となります。

4. 遺産分割協議

  • 遺産分割協議とは: 相続人全員で、どの財産を誰が相続するかを話し合うことです。
  • 遺産分割協議書の作成: 話し合いで合意した内容を文書にまとめたものが遺産分割協議書です。相続手続きに必要となる重要な書類です。

5. 相続手続きの種類別解説

  • 不動産の名義変更(相続登記): 法務局で手続きを行います。
  • 預貯金の名義変更・払い出し: 金融機関で手続きを行います。
  • 株式等の名義変更: 証券会社などで手続きを行います。
  • 相続税の申告と納税: 相続財産が基礎控除額を超える場合は、相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内に税務署に申告・納税する必要があります。
  • 相続放棄・限定承認: 相続放棄は、一切の財産を相続しないこと、限定承認は、相続で得た財産の範囲内で債務を弁済することを家庭裁判所に申し立てる手続きです。相続開始を知った時から3ヶ月以内に行う必要があります。

6. 相続手続きの期限と注意点

  • 相続放棄・限定承認: 3ヶ月以内
  • 相続税の申告・納税: 10ヶ月以内
  • 手続きを怠った場合のデメリット: 相続税の延滞税が発生したり、不動産の売却などがスムーズに行えなくなる可能性があります。

7. よくある質問(FAQ)

  • Q: 遺言書がない場合はどうなりますか?
    • A: 遺産分割協議を行うケースが多いです。
  • Q: 法定相続分で分けないといけないのですか?
    • 相続人間で意見が一致すれば、どんな割合にしても原則問題ありません。

8. おわりに:スムーズな相続のために

相続手続きは複雑で時間もかかります。早めに情報収集を行い、必要に応じて専門家に相談することで、スムーズに進めることができるでしょう。

参考